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マウスピース矯正のメリット・デメリットを歯科医が解説

歯並びを整えたいと考えているものの、矯正装置が目立つことに抵抗を感じている方は多いのではないでしょうか。

近年、透明なマウスピースを使った矯正治療が注目を集めています。

従来のワイヤー矯正とは異なり、装着していてもほとんど気づかれない特徴があります。

ただし、どのような治療法にもメリットとデメリットが存在します。治療を始める前にしっかりと理解しておくことが大切です。

マウスピース矯正とは

マウスピース矯正は、透明なプラスチック素材のマウスピースを使って歯並びを整えていく治療方法です。

従来のワイヤー矯正とは異なり、金属のブラケットやワイヤーを使用しません。

治療の仕組みとして、患者さんのお口に合わせて作製したマウスピースを週ごとに交換していくことで、少しずつ歯を動かしていきます。

マウスピース矯正で歯を動かすのは1週間に0.25mmと非常に小さな距離です。そのため、ワイヤー矯正と比較して痛みや違和感がほとんどありません。

代表的なマウスピース矯正システムとして**インビザライン**があります。世界中で広く使用されており、多くの治療実績があります。

治療期間は症例によって異なりますが、一般的には3ヶ月から18ヶ月程度です。

通院は月に1回程度の進捗確認のみなので、忙しい方でも無理なく続けられます。

マウスピース矯正のメリット

装置が目立ちにくい

マウスピース矯正の最大のメリットは、装置が目立たないことです。

透明な素材のマウスピースは、装着していてもほとんど気づかれません。

人前での会話や写真撮影も我慢することなく、理想の歯並びを目指せます。

お仕事で人と接する機会が多い方や、結婚式などのライフイベントを控えている方でも安心して治療を受けられます。

取り外し可能で快適

マウスピースは着脱可能です。

お食事や歯みがき時に簡単に取り外せるので衛生的です。

ワイヤー矯正特有の食べ物の詰まりを気にしなくていいので、ストレスなくお食事も楽しめます。

歯磨きも普段通りしっかりと磨けるため、むし歯や歯周病のリスクを抑えられます。

痛みや違和感が少ない

マウスピース矯正は、1週間に0.25mmという非常に小さな距離で歯を動かします。

従来のワイヤー矯正と比較して、痛みや違和感がほとんどありません。

新しいマウスピースに交換した直後は軽い圧迫感を覚えることがありますが、数日で慣れる方がほとんどです。

金属製の装置が原因で口腔内に傷がつく心配もありません。

金属アレルギーでも大丈夫

マウスピースはプラスチック素材で作られており、金属成分は一切含まれていません。

金属アレルギーをお持ちの方でも安心して治療を受けられます。

従来のワイヤー矯正では金属アレルギーのため治療を諦めざるを得なかった方にも、新たな選択肢となります。

通院回数が少ない

マウスピースを週ごとに自分で交換していくだけで治療を進められます。

通院は月に1回程度の進捗確認のみです。

ワイヤー矯正の場合は月に1回の調整が必要ですが、マウスピース矯正では通院間隔を1~2ヵ月に1回程度まで延ばすことも可能です。

忙しい方や遠方にお住まいの方でも無理なく続けられます。

マウスピース矯正のメリット 目立たない透明な矯正装置マウスピース矯正のデメリット

装着時間を守る必要がある

マウスピース矯正は、1日20時間以上の装着が推奨されています。

食事や歯磨き以外の場面では、装着し続けなければなりません。

取り外しができるため、装着時間が不足すると治療が進まないことがあります。

治療効果は患者さんの自己管理に大きく委ねられているため、しっかりとした意識が必要です。

装着時間を守らないと、治療期間が延びたり、予定した効果が得られない可能性があります。

装着中に飲食ができない

マウスピースを装着中には、基本的に水や無糖の炭酸水以外の飲食ができません。

食事のたびにマウスピースを取り外す手間があります。

ただし、取り外しは非常に簡単で、慣れてしまえば数秒で済みます。

食事の時にはマウスピースを外して、普段通りにおいしく食事をとることができます。

対応が難しい症例がある

マウスピース矯正には、推奨されない不正咬合があります。

重度の叢生(デコボコの歯並び)や、左右に顎がずれている症例、上下顎前突など骨格性の問題がある場合は、マウスピース矯正単独では治療が難しいことがあります。

抜歯をして大きくスペースが空いてしまうケースや、顎変形症など外科手術が必要な難症例の場合は、治療することができません。

ただし、近年は技術の改良により、昔は難しいとされていた症例の治療例が多く発表されてきています。

治療工程の一部をワイヤー矯正と併用して行うことで、マウスピース矯正だけでは治療が難しかった症例に対応できる可能性は高まります。

歯科医師の技術に左右される

マウスピース矯正は、歯科医師の知識・技術に左右されるというデメリットがあります。

同じマウスピース矯正であっても、治療計画や治療方針は歯科医師によって大きく異なります。

矯正治療の技術を習得していない歯科医師による治療例も増えており、不適切な治療によるトラブルが懸念されています。

マウスピース矯正を検討する際には、施術する歯科医師がワイヤー矯正で良好な結果を出しているかどうかを確認することが重要です。

症例が多く経験豊富な歯科医師を選ばないと後で後悔することになりかねません。

マウスピース矯正のデメリット 装着時間の管理と適応症例ワイヤー矯正との比較

マウスピース矯正と従来のワイヤー矯正には、それぞれメリットとデメリットがあります。

**目立ちにくさ**では、マウスピース矯正は透明なので目立ちにくく、ワイヤー矯正(表側)は金属なので目立ちやすいです。ワイヤー矯正(裏側)は歯の裏側なので目立ちにくいですが、費用が比較的高くなります。

**取り外し**については、マウスピース矯正は取り外し可能ですが、ワイヤー矯正(表側・裏側)は取り外しできません。

**金属アレルギー**の心配は、マウスピース矯正ではプラスチック素材で心配ありませんが、ワイヤー矯正(表側・裏側)は素材によっては注意が必要です。

**痛み**については、マウスピース矯正は少ないですが、ワイヤー矯正(表側・裏側)は痛みを感じやすい傾向があります。

**通院の間隔**は、マウスピース矯正が1~2ヵ月に1回程度、ワイヤー矯正(表側・裏側)は1ヵ月に1回程度です。

**治療費**では、マウスピース矯正とワイヤー矯正(表側)は比較的安いですが、ワイヤー矯正(裏側)は比較的高くなります。

どちらの治療法を選ぶかは、患者さんの歯並びの状態、ライフスタイル、予算などを総合的に考慮して決定します。